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第2章 食糧問題を引き起こす原因
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2−3.食糧問題の原因 |
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| 食糧問題を引き起こす原因は何でしょうか。下の【図5】の黒いボックスに書かれたものに代表される、「食糧の生産・消費・分配のシステムに影響を与える要因」のすべてが、食糧問題を引き起こす原因です。 世界人口は毎年確実に増加を続けています。開発途上国の一部では経済水準が向上し、肉の消費が増え、飼料として使われる穀物の量も増えています。バイオエタノールの増産で、原材料として使われる穀物の量も増えます。これらの結果、世界全体の穀物消費量も、毎年確実に増加を続けています。 その一方で、穀物生産量は、増えたり減ったりしています。干ばつや洪水により、その地域の穀物生産量は減少します。耕地不足や水不足、集約化の限界により、世界全体の穀物生産量も好きなだけ増やせるというわけではありません。自国の農業の安定のために、減反政策をとる国もあります。世界全体の穀物生産量は、増えたり減ったりを繰り返しながら、いまのところは消費量の増加に追いついて、生産と消費のバランスを保っています。 しかし、増加を続ける穀物消費量とともに、穀物価格も上昇を続けています。毎年のように世界各地で発生する干ばつや洪水、長く続く戦争や内戦、これらに穀物価格の上昇が加わった結果、貧困をなくそうとする多くの人たちの努力にもかかわらず、食糧不足に苦しむ人の数は、残念ながらこの10年で増えてしまっています。 |
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| 【図5】食糧の生産・消費・分配のシステムに影響を与える要因 | |
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| これらの要因のすべては、有機的につながっています。例えば、貧困層の低所得を改善するため、国の工業部門に投資するとしましょう。経済水準は向上し、工場での雇用が増え、貧困層の低所得がある程度は改善されるでしょう。同時に、人々の食生活も向上し、肉の消費量が増え、より多くの穀物を飼料として使うことになります。工業化と都市の発展は、ときに、耕地不足や水不足を引き起こします。 |
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また、これらの要因の背景には、環境問題があり、エネルギー問題があり、経済や金融の問題があり、民族や歴史の問題があり、人権問題があります。 森林の減少は、土地が水を湛える量を減らし、台風の被害を拡大させます。地球温暖化による気候変動の影響により、アジアでは洪水が増え、アフリカでは干ばつの被害が拡大しています。2008年には、金融危機が、穀物価格を高騰させました。韓国と北朝鮮は、かつては一つの国だったのに、なぜ北朝鮮だけが飢えているのでしょう。人口増加を抑制する政策は、子供を産み、幸せな家庭を築きたい夫婦の人権と調和するでしょうか。 食糧問題は、下の【図6】のように、世界の抱える諸問題と有機的につながっています。 |
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| 【図6】食糧問題を引き起こす原因と世界の抱える諸問題との関係 | |
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