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第2章 食糧問題を引き起こす原因
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2−1.食糧の生産・消費・分配のシステム |
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食糧問題の原因を考えるにあたり、まず、食糧の生産・消費・分配のシステムの全体像を、下の【図3】で説明します。 単位面積あたりの穀物の収穫量と作付面積から、穀物の生産量が決定されます。世界全体での前年における穀物の備蓄量にその年の生産量を加えた合計を、「世界穀物総量」ということにします。これは、その年に地球上にあるすべての穀物の量を表します。 単純に考えると、世界穀物総量が世界総人口分の穀物消費量を上回っていれば、世界中のすべての人がちゃんと食事をすることができると誤解しがちですが、実際にはそうではありません。世界穀物総量は、世界総人口分の穀物消費量を上回っているのに、多くの人が食糧不足で命を失っています。そこには、食糧の「分配」の問題があります。 世界穀物総量のすべてが、人間の食事になるわけではありません。牛や豚などの家畜の飼料として利用され、肉や牛乳になって人間の口に入るケースがあります。また、穀物が、バイオ・エタノールの生産等、食物以外の用途で利用されるケースもあります。 人間の食事になる穀物も、すべての国に平等に分配されるわけではありません。広大で肥沃な農地を持ち、穀物を輸出している国もあれば、国土の大半が乾燥していて十分な穀物を生産できないうえに、経済力もなく、不足分の穀物を輸入できない国もあります。 |
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| 【図3】食糧の生産・消費・分配のシステムの全体像 | |
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次に、一つの国のレベルで考えた場合の食糧の生産・消費・分配のシステムの全体像を、下の【図4】で説明します。 ある国の穀物の生産量、備蓄量および輸入量を加えた合計を、「国内穀物総量」ということにします。これは、その年に、その国にあるすべての穀物の量を表します。わかりやすくするため、輸出量については考えません。 国内穀物総量が国内総人口分の穀物消費量を下回っていても、経済レベルの低い国では、その不足を補うための十分な食糧を輸入することができません。 国内穀物総量は、どのように国内総人口に分配されるのでしょうか。世界全体のレベルで考えた場合と同様に、国内穀物総量の一部は、飼料やその他の食用以外の用途に利用されます。人間の食事になる穀物も、すべての国民に平等に分配されるわけではありません。お金持ちの富裕層は、十分な穀物を買うことができますが、お金の少ない貧困層の人たちは、少ししか穀物が買えません。 |
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| 【図4】国レベルでの食糧の生産・消費・分配のシステムの全体像 | |
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